こんにちは。
ゆるゆるです。
今回はF1 2022シーズンのテクニカルレギュレーションについてお話ししようと思います。
大幅なレギュレーション変更があり、チームの勢力図が変わると言われている今シーズンですが、具体的に変わった点はどこなのでしょうか。
ドライバー・チームについては以下の記事でお話ししています。
良かったらこちらも見てみてください。
テクニカルレギュレーション
車体に関する規定であるテクニカルレギュレーションが大きく変更になります。
この変更により、チーム勢力図が大きく変わると言われています。
チームによっては、昨年一年間を2022年用のマシンの開発に充てるなど、どのチームも今年のレギュレーション変更を重要視しています。
※本来は2021年より適用されるはずでしたが、新型コロナウイルスの影響により1年延期となりました。
グランドエフェクトの導入
近年のF1は車体に取り付けたウイングでダウンフォースを生み出しています。
しかしその影響で、前のマシンに近づきすぎると乱気流の影響を受け、ダウンフォースを失う為に、オーバーテイクが難しくなっていると言われていました。
ウイングでダウンフォースを生み出すようになる前は、マシンの底面と路面の間の空気を利用してダウンフォースを生み出す、グランドエフェクトを利用していました。
しかし、何かしらの原因で、マシン底部の空気の流れが乱れると、ダウンフォースが急激に低下しマシンの挙動が大きく乱れてしまします。
最悪の場合、マシンが宙を舞うこともあります。
その為、安全性の観点から1983年より、事実上グランドエフェクトカーは姿を消したのでした。
マシンのフロアで生み出していたダウンフォースを補うために、フロント・リアのウイングでダウンフォースを生み出すようになりましたが、先ほど述べた通り、後方に乱流が発生し、オーバーテイクが減りました。
そこで、グランドエフェクトを復活させ、一方で空力パーツを削減することで後方の乱流を減らすことでオーバーテイクの増加を狙い、今回のレギュレーション制定となりました。
最低重量の引き上げ
2021年も前年の746kgから752kgと、最低重量の引き上げは行われましたが、今年も引き上げが行われ、最低重量は790kgとなります。
安全性の向上やチーム格差の是正などが主な目的です。
今回の最低重量の引き上げ・空力パーツの削減などにより、ラップタイムは2秒ほど遅くなると予想されています。
18インチタイヤの導入
パワーユニットの開発凍結
2014年から導入された現在のパワーユニットですが、2022年開幕以降の開発が原則禁止となります。
ホンダの撤退に伴い、レッドブルが「レッドブル・パワートレインズ」としてホンダのPUを引き継ぐことになりました。
しかし、レッドブルは本来自動車メーカーではないので、複雑すぎるPUの開発は到底無理な話です。
そこで、全チーム合意の上で、2023年から予定していたPUの開発凍結を1年前倒しして実施することとなりました。
2025年からは新規格のPUが導入される予定となっており、フォルクスワーゲンやアウディの参戦がうわさされています。
E10燃料の導入
2021年のF1で使用されたガソリンにはバイオ燃料のエタノールが7.5%混合されていました。
2022年からは、バイオエタノールの混合率を10%に引き上げたE10燃料が使用されます。
F1はカーボンニュートラルの実現を目指しており、化石燃料の比率を下げることでこれを実現しようとしています。
将来的には、水素と二酸化炭素から作られる燃料を添加していくようです。
これにより、PU出力が下がると言われています。
また昨年とは異なる燃料の為、PUのトラブルなども懸念されており、各PUサプライヤーは出力改善と信頼性向上を目指して開発を進めています。
まとめ
以上がテクニカルレギュレーションにおける主な変更点です。
グランドエフェクトの導入と18インチタイヤの導入により、見た目も大きくかわるので、各チームの新車発表が楽しみですね。
昨年シーズン中に発表されたモデルカーは以下のようになっています。
↓2021年のマシン
昨年までのマシンと比べると違いが分かりやすいですね。
フロントウィングが今まではノーズにぶら下がっているような形でしたが、今年からはノーズと一体化しています。
また、リアウィングの形状も翼端板がなくなり流線形のフォルムとなっています。
スポーティングレギュレーションについてはまた次回お話ししようと思います。
それでは。
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